2006年11月1日
少子高齢化の今だからこそ、高齢者を大事に!!!
ようやく涼しくなり、皮膚科にかかられる方も少なくなり、皮膚科医にとっては勉学の
秋冬となってまいりました。ほっと一息です。定期購読している月間の雑誌数種以
外に、今年発売された皮膚科学の本を10冊位手に入れて、ホコホコ楽しんでいま
す。臨床のところは物足りない本もあるのですが、さすがに基礎的な新しい知見を
読みますと、とてもワクワクしますね。昔、焼津時代の天敵のような年上バイト男医
師(上司ではなし)に“村上は病名もつけないで治療するからいかん!!”とよく言わ
れたものでしたが、これほど急速に医学の基礎的知見が得られるようになると、病
名の分類も変わってきて当然ですし、結構、多分この病態ならこの薬が効くだろうと
思っていた薬が実際にも使われるようになってきてもいますので、内心、ザマーミロ
と思ったりしています。その等の疾患の分子レベルの裏付けもされてきて、これから
の医学はがらっと変わっていくだろうとひしひしと感じます。しかしですね、知識は
日々仕入れていきますのでよいのですが、患者さんの様子を実際に見て触って感じ
てという基本的な診察ができない医師がふえていくのではないかとも危惧していま
す。検査専門医師みたいな、、。検査は診察の結果、鑑別するべきものがあった
り、診断を確定するためだったり、その程度を追っていくためだったり、副作用のチ
ェックだったりに必要なものです。“とりあえず血液でも調べておきましょうか”とかで
するものではありません。医療費の無駄遣いです。
そうそう、医療費で思うところが一つ。今の世の中は少子高齢化社会で子供は手厚
く保護されていつつありますが、高齢者へは年金も含めひどいことになりつつありま
す。子供はしっかり見ていますよ、自分が年を取ったときどういう扱いをされるのか
を。どんなに若い頃身を粉にして働いて税金や保険料などを納めていても、年寄り
は早く死ねとでも言わんばかりの扱いをされています。まだなにも貢献していない子
供はあれほどヒトの迷惑顧みず診療所で暴れ放題でも、高齢者の方は、“すみませ
んねえ、こんな病気でかかってもよいものかと迷ったのですけれど、、、。”とまるで
長生きしていることを恥じるかのように入ってこられます。その方々のおかげで今日
の日本があるというのにです。年寄りを大事にしない国は滅びます。子供を増やし
たければ、高齢者を大事にすればよいだけなのです。いまの世の中では、いくらお
金があってもどうせ年をとれば早く死ね扱いで、豊かな老後生活など夢のまた夢で
す。未来に希望がなければ、誰が同じ苦しみを与えるだけの子供をつくりたいと思う
でしょうか。莫大なお金や労力のかかる子育てをするより自分の老後のための貯金
をしたほうがよっぽどましってもんです。それすら金利ゼロだし。税金使ってたすけ
てあげた銀行から利息多めにつけて返してほしいもんです。ああ、だんだん腹が立
ってきた。診察のおまけでついてきてるそこの<オコサマ!!>診察室内のものに
触るんじゃないよ。やけどしても知らないよ。
あ、もひとつ。<オコサマ>のことですが、、。
当診療所の待合に入られた方はすでにお気づきでしょうが、発達ショウガイ関係の
本が比較的多く並んでいます。問診表の<その他>の欄に、“発達ショウガイがあ
りますので”と書いてくださっている方のオコサマは、しっかり眼が行き届いておられ
ていて、むしろ書いておられないオコサマの方が大変なことが多い様です。もし発達
ショウガイのためにそうであったのならこちらの配慮が足らなかったからかもしれま
せんので、どうぞお気兼ねなく書いてください。私も、私の子どもたちも、私の兄も、
いやいや、そのおおもとの私の父やご先祖様までも、学習ショウガイ付きの今で言
うアスペルガーです。みんな、命懸けてさまざまな本気の覚悟をして子育てしてきて
いますのでご心配なく。今日は、<A-typeの京子>がお送りしました。
2006-6-13
ミズイボのある子供さんのプール使用時、もしくはミズイボがうつったら困る皮膚バ
リヤーの弱い方(乾燥肌、アトピー性皮膚炎などお持ちの方)へ皮膚科からのご提
案。
プールの使用責任者の方に<子供用ラッシュガード>の使用許可を受けてみたら
どうでしょうか。ミズイボのある子供さんも無理にミズイボをとらなくても自然治癒を
待てますし、うつったら湿疹が悪化してしまう子供さんの予防にもなって、お互いに
気兼ねが半減するのでは無いでしょうか。
どうでしょう。一考に価しませんでしょうか。
2006-06-01
皮膚科からの切実なお願い
顔の診察の必要な方は、お化粧をしないできていただくか、洗面所(広く造ってあ
りますので)で落としてから、診察室にお入りください。
見えないものは診察できません。それができるのは、お話だけでわかる蕁麻疹く
らいのものです。
したがって、クリニック通院時が気になる方は、ご自分の化粧おとしと診察を終え
てからの化粧道具ご持参ください。
当院皮膚科の“ミズイボ(伝染性軟属腫)”についての考えかた。
ミズイボは必ず自然治癒します。もともと乾燥皮膚、湿疹がちの人以外の方は、
何もしなくても少ないイボで治ります。ただ自然治癒するときは、モルスクム反応と
いって、ミズイボの周りに鳥肌立った湿疹がでたり、ミズイボ自体が紅く大きくなって
きたように見えたりして、それからいっせいに消えていきます。このとき炎症を抑え
る薬を塗ってしまうとせっかくのミズイボに対する免疫が落ちて、痒み湿疹は治って
もミズイボは来年に持ち越したり、増えたりします。こういうときはとても掻きむしった
りしない限り、保湿クリームのみを外用されるのがよいと思います。
乾燥皮膚、湿疹がちの人は、ひふに微細な傷が沢山あり皮膚のバリアーがやら
れていますのでイボが何十個も多発しやすいです。しかも治るときの反応が余計に
もとの湿疹を悪化させます。ミズイボをもらう機会(プールなど)が減るように気をつ
けられた方がよいと思います。
また、社会的要請(主として園のプールやスイミングクラブ)等があって、どうしても
とりたいときは、数個のうちに早めにとって(痛いのが嫌な方は麻酔のテープおだし
します)まだ発育していなくて他にうつっていないミズイボを1〜2週間ごとにチェック
して退治します。(プール直前で何十個にもなられてこられますとお互いに辛い思い
を致します。)したがって、来年のプールのために今年治すと考えたほうがよろしい
と思います。
また身体にかさかさの湿疹があるとき、安易に乾燥の皮膚だから、アトピーだから
と決め付けずにかさかさの分布をよく眺めてみてください。分布がまだらで中央にミ
ズイボ様の発疹があるときは、そこには湿疹の薬は塗らずに保湿だけにしておいて
ください。ミズイボが原因なら数週間後に中央のミズイボが枯れてそれから湿疹も
軽快していかれると思います。
このように、ミズイボの治療は人それぞれです。他人がこうだから私の子どもも
と、考えないで下さい。
しつこいようですが、理想的なのは、自然治癒(自分の免疫力で)です。何が何で
もとらなきゃとか、絶対プールに通わなきゃ(オリンピックなど目指す人は別ですが)
そのためには今すぐ全部とらなきゃと、思いつめないで下さい。今日全部見えるとこ
ろをとっても育っていないのがまた出てくるはずですし。大人にほとんど(たまにはあ
りますが)ミズイボがないのも、どこかで必ず自然治癒されているからです。
とるとらないは、そのお子さんの年齢、性格、皮膚の状態、ミズイボへの炎症の有
無、社会的要請の強さなどによります。まずは決め付けずに診察時にお話を聞か
せてください。
2006-05-09
最近?っと思ったことがあります。“皮膚科”というものについてです。私は今までず
っと総合病院に勤めておりましたから、皮膚科というものは皮膚に何らかの症状が
ある人なら、皮膚だけの病気、異常から内臓との関わりのあるものまですべて扱う
ものだと信じて疑っておりませんでした。皮膚を見て、内臓や全身(糖尿病、心疾
患、膠原病はたまたリンパ腫、、等などまだまだ、)に関わる物だと思えば、最低限
の検査をして(見ただけで見当が付けばそのまま検査なしでも)最適の科に紹介さ
せていただいていました。そういう、内臓や全身にかかわる病気で皮膚に症状のあ
る方は、何科が最適なのか、又その早期発見(皮膚だけは患者様ご本人にも見え
るわけですから気づきやすいと思います。)に皮膚科は責任を持ってかかわるべき
だと思っておりました。
ある日、“皮膚科でこんなことを言っては失礼かもしれないが、この病気は内臓と関
係あるのではないか”と質問されたことがあります。私がいぶかしげな顔をしたので
しょう、“気を悪くさせてごめんなさい”と、その方はすぐに続けて言われました。そう
ではないのです。聞かれて当然なのです。幸いにもその方の発疹は皮膚科で昔か
らよく扱われているもので、特別、他科への併診は必要ないものでしたから、そのお
話をさせていただきました。
ちなみに昔勤めていた焼津では橋本病、強皮症などの膠原病が多かったように感
じました。すぐに内分泌科や血液内科、呼吸器、腎臓内科などにかかっていただい
ていましたが。
どうぞ気軽に皮膚科ではないかなと思われることでもお聞きください。関係なければ
関係ありませんといいますから。
今一番正しいと思われる医学的知識という情報を提供するのも医師の大事な仕事
ですから。
皮膚科では皮膚を見ながら全身を考えています。そういうものではなかったのでしょ
うか。
最近の“皮膚科”は、、、どうなんでしょうか、、、。少し心配しています。皮膚科の存在
意義を。
それはそうと、ホタルイカは火を通してお食べください。寄生虫症にかかられること
がありますので。今が旬だそうで。
2006.03.14
さてさて、光の春も過ぎつつあり、時折イレギュラーに寒い中にも春の足音が聞こ
えるようになってまいりました。皮膚科の“Coward”な私はといえばENDLICHERI☆
ENDLICHERI
の“ソメイヨシノ”や彼のアルバムを聞きながら、春の訪れを愛でるともに、子供たち
と後何回春を一緒に感じられるのか、思いをめぐらせています。
さてさてさて、ここからが本題ですが、春は皮膚にとっても痒くなるシーズンです。皆
様いかがでしょうか。
何故春は痒いのでしょうか。
#1;冬の乾燥の続きでまだ皮膚のアレが残っている。
#2;春や初夏の紫外線は、日光過敏性皮膚炎になりやすい。
もともと日光に弱い方、女性ホルモンの多い方(ま、女性がほとんどですが)、肩こり
などの筋弛緩剤・ある種の抗生剤・消炎鎮痛剤・内科系の薬(血圧、痛風、利尿
剤、糖尿の薬などなど、、、)・皮膚科の痒み止め、水虫の内服ですら、その方との
相性が悪いと、洋服から出ている場所に湿疹、皮膚炎ができて紅く痒くなったりプツ
プツ丘疹が出てくることがあります。
また、外用剤でも、非ステロイド、特に成分名ブフェキサマク(商品名アンダームな
ど、、)は、かぶれ易く、日光過敏症も作りやすいので要注意です。アトピーの悪化と
勘違いされる人もおられます。
日光に弱い方や、かぶれ易い方は、紫外線吸収剤の入っていない日焼け止めがよ
いと思います。子供用の日焼け止めには入っていないことが多いです。UV(紫外
線)のAもBもブロックしましょう。また。濃い色の服、日傘、帽子がよいようです。薄
い生地や薄い色だと透過して服を来ているところまで出てくることがあります。
#3;花粉も、特にまぶたや首に付いてかぶれ様のしつこい湿疹を作ることがありま
す。眼を手や爪でこりこりしてしまいますと、象さんのおメメみたいに硬くしわしわに
なってしまいます。このとき、よくフラジオマイシン(抗生剤の一種)入りの眼軟膏をま
ぶたにもらわれることがありますが、皮膚科的にはとてもかぶれ易く、本来の花粉
の湿疹以上に治りにくくなることがあります。抗生剤の入っていない弱めのステロイ
ド軟こうと、花粉症のときにもらう抗ヒスタミン剤(第一世代抗ヒスタミン剤→いわゆ
る痒み止め、第二世代抗ヒスタミン剤→いわゆる抗アレルギー剤)の内服を併用さ
れると、再発しにくいと思います。(なお、春の花粉は杉だけとは限りませんが。治療
は減感作療法でない限り同じです。)
#4;食べ物。春の山菜類は痒くなりやすい成分を持っているものが多いものです。
やまいも、たけのこなど、又あく抜きして食べるものは、食べ過ぎないで、雰囲気だ
け楽しんでください。アサリなども、、、。ごめんなさいね、楽しみを奪ってしまうよう
で。
#5;年度変わりのストレス。
子供も大人も春はなにやらかにやら、人生の節目で知らないうちにストレスをため
てしまっていることがあります。そういう時は、自分にかかっているストレスの重さ
は、自分の脳みそで考えないで、自分の身体にきいてあげてください。こうなってい
るはずだと考えないで、先入観をゼロにして、夜中に眠りが浅くは無いか、掻きむし
ってはいないか。原因が無くなれば一番よいのですが、こればかりは、人事を尽くし
て天命を待つしかありません。仕事も勉強もできるだけの事をやった自信さえあれ
ば、後はケ・セラ・セラです。
どんな結果がまとうとも、余裕で受け取りましょう。また、新しい次の道を進めばよい
だけなのですから。深刻になってもしようがありません。
そして、ストレスで痒いときは、脳みそもヒスタミンいっぱいで、覚醒していやすいも
のです。眠くなるほうの抗ヒスタミン剤を寝る前に飲むとよいでしょう。痒みにも、脳
みそを休ませてあげるのにもいいと思います。はさみと薬は使い様です。どちらも使
い様で凶器にも役立つものにもなります。軽い抗不安薬、安定剤がよい場合もあり
ます。脳みそは、自分で作り出した化学物質と電気仕掛けで動いています。既成概
念でいっぱいの脳みそで考えずに、思い込みを排除した脳みそや自分の意識でき
ない自律神経の言うことに耳を済ませましょう。自分の脳みそから自由になりましょ
う。そうすれば、今、何故痒いのかわかるかもしれません。何も悪いものは食べてい
ないのに、触っていないのに湿疹が出た!っていらいらしても始まりません。脳みそ
が楽になれば、案外、ああそういえば、痒くなる二日前、公園に行ったわよねえと
か、毛染めしたわ、とか、マンゴーかじったぞって夢のお告げがあるかもしれませ
ん。私はしょっちゅう夢に教えてもらっています。気になる患者さんのこととかも、“何
だそういうことか!”ってわかっちゃったりするんです。
皆さんもぜひ試してみて下さい。
2005:12:19
今年の4月よりこの地に来させていただいて驚いたのは
真菌症(デンプウ菌、カンジダ、白癬、動物の真菌感染)、疥癬、頭虱の多さです。
真菌症は皆様全般的に多いようですし
疥癬は高齢者の多くかかられる病院や施設など特定の場所で増えてもおられます
が。それらとは全く関係なくこられた方もおられます。
又頭虱については、親御さんも、幼稚園保育園小学校などの保健関係のかたがた
の知識認識が浅いようで、そのかかった子がわるいのではなくて、そのお子さんだ
ってどこかでもらったですから。みんなして、頭虱警戒警報ととらえ、みんなで虱の
卵、虫などを見つけっこして、スミスリンのシャンプー、パウダー(市販)を1週間に2
回を2週間続けられ、それでも残っている殻の卵は爪でこそぎ落とすのがよいかと
思います。
帽子、マフラー、ぶらし、駆使、シーツ、マクラなどに気をつけましょう。
シャンプーはじめていれば登校は全く可です。くれぐれも頭虱の子供さんの心を傷
つけないようにして下さい。
ご自分のお子さんの頭くらい、時には、しげしげと眺めてあげられる心の余裕が親
御さんにもほしいものです。(親とは母親のみではありません。両親の共同責任で
す。)
愛しいこどもさんの頭虱さえ触れない親御さんにびっくりした皮膚科医より。
久しぶりのこどもとのスキンシップにもなってよいかとおもいます。
さて、頭虱が、発生した家族、施設(小学校、保育園、幼稚園など)ぐるみで対処し
なければならないことがお分かりになったかと思います。学校などから“頭虱がはや
っていますよ、ご家庭でみんなで頭を調べてみてください。いたら学校へも教えてく
ださい。またスミスリンなどを使って治療しましょう”などというパンフレットなど配られ
ているでしょうか。其れが心配です。届出伝染病ではないだけに。
また、虱よりもっと困っているのが疥癬です。4月に川崎にきてからすでに何人か
の疥癬を診ています。若いヒトの個人例はまだ1例ですが、個人病院、老人施設な
どのご老人で非常にはやっているようです。介護の方、ご家族にも被害が及んでい
ます。悲しいことに、疥癬になってしまうと治癒しない限り、なかなか入院、入所がで
きないのが現実です。ですから、ご家族はわかっていてもその施設に入院、入所さ
せる以外方法がないのです。また、そういう方が入所、入院されていると経営にもさ
しさわりがあるのでしょう、秘密裏に処理(皮膚科医の診断も治療もうけずに)されて
いるようです。普通ですと、患者さんは個室で管理され、介護者はガウンテクニック
を使って治療します。各施設の自己流ですからいつまでたっても流行はとまりませ
ん。
行政側の指導はないものなのでしょうか。“往診疥癬撲滅団”など結成はされないも
のでしょうか。
今はご老人の問題でも、熱帯化、国際化しつつある日本ですし、もう数年もこのまま
だと、元気な方まで感染されるでしょう。明治維新の頃も志士たちも疥癬には悩まさ
れてぼりぼり掻きながらがんばっていたようで、誰だかはそのために外国の船に乗
せて貰えなかったとか。
とはいえ、現代日本人のモラル、老人医療の貧しさが浮き彫りになっている証拠で
しょう。代議士さんやその後家族たちが疥癬になってみればよくわかるのかもしれま
せんが、どうせ高いお部屋の個室でしょうから、庶民の立場を理解するなんて無理
でしょうねえ。
疥癬関係者のお口のチャックは固いようです。もう、行政が乗り出すべきときに来て
いると考えます。
文責皮膚科村上
京子
(デモ、実は私自身は寄生虫なんか大好きなんですけど。其れとこれとは別ですか
ら。)
2005:10月
冬季は外用薬も乾燥に適したものに変えていく時期になりました。
また
パッチテスト(アレルギーの貼付試験)や、
粉瘤(身体にできやすい毛穴を中心とした化膿しやすい瘤、匂いのある皮脂が出て
くることもあります)等のとりどきとなってきました。
#1;パッチテスト;アレルギーの原因検査のひとつです。
◎適応;アレルギー性接触皮膚炎(かぶれ)や歯科金属アレルギー(掌せき膿疱症
のかたなど)、化粧品、ピアスなど金属、毛染め、植物、消毒薬、チメロサール、ゴ
ム・革かぶれの心配な方にもお勧めです。
◎やり方;こちらで用意したパッチテスト用試薬、もしくは化粧品、植物などご自分で
持ってきていたただいたものをパッチテスト用テープに2日間貼ります。(貼っている
ところは水につけられません;背部または腕などです)約48時間後来院していただ
き、テープをはがし、20〜30分テープの紅みがさめてから一回目の判定をします。
その後一日おきか、(どうしてもこられない方は自宅でよく見ていただいておき、)貼
ってから1週間後に最終判定いたします。テープに異常にかぶれる方にはお勧めで
ないですが、、。
#2;粉瘤切除
化膿の真っ盛りは皮下の袋が破れていますので、二度と出ないようにきれいに袋を
全摘出するのは難しいです。化膿が治まっていてしこりのみで、汗をかかない季節
つまり秋、冬が取り時です。できるだけ小さな傷跡で袋を取り出す事ができます(大
きさにもよりますが)。慈恵医大上出先生のくりぬき法のアレンジ版でやります。
◎局所麻酔をし、しこりより小さい切開(デルマパンチと組み合わせて)し、できるだ
け袋を壊さないように摘出し縫合します。
場所により12ヶ月で解ける糸で中縫いをします。外は細いナイロン糸で縫合しま
す。抜糸は場所により4日〜10日くらいです。
切除日(処置時間;何やかやで1時間は余裕を見ておいてください;やっている時
間はもっと少ないですが)、次の日(出血の有無などをチェックします)経過がよく自
分でしっかり処置できる方は抜糸の日にきていただきますが、背部など無理なとこ
ろは2日おきくらいに処置にきていただ来ます。入浴は次の日のチェックがよければ
その日からシャワーガ可能です。もちろんぬれにくいテープ使用しますが。テープに
かぶれ易い人は先に教えてください
※一度診察を受けていただき、お互いによい日を予約に入れさせてください。
だいたい午後1時頃が多いかと思います。(水曜日以外;土日はOKです)※
皆様へ;冬季のお勧めでした。 皮膚科村上京子拝 |